ノンクラスプデンチャーのメリットとデメリット

今回のお話では、ノンクラスプデンチャーについて、入れ歯の専門医である補綴歯科学会での見解を中心にお伝えしていきます。

ノンクラスプデンチャーのメリット

まず1番目は、従来のハリガネ(バネ)の入れ歯よりも見た目(審美性)良いということです。2番目は、装着感が良好であること。3番目は、金属アレルギーの方に有効ということです。

ノンクラスプデンチャーのデメリット

次にデメリットについてお伝えします。1番目は、材料が劣化したり、色がついてしまったりする場合が従来の入れ歯よりも多いということです。

2番目は、破折して修理が必要になることが多く、修理が難しいケースもあるということです。

3番目は、歯ぐきに悪影響を与えてしまう可能性が従来の入れ歯よりも多いということです。

4番目には、もちろんノンメタルクラスプデンチャーは保険外治療ですので、費用がかかるということです。

ノンクラスプデンチャーの種類

補綴学会では、ノンクラスプデンチャーは商品名としてのバルプラスト、ウエルデンツ等いろいろありますが《A:ピンクのプラスチックと人工の歯》だけでできているタイプと《B:見えない部分を金属で補強》してあるタイプの2つに大きく分けて考えています。

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こちらの画像に左がAタイプ、右がBタイプです。

前回の記事(ノンクラスプデンチャー)の画像を見ていただくと分かるように、もちろん正面から見るとバネ(ハリガネ)はA・B両タイプとも見えません。

しかし、今回の画像のように、見えない部分で補強の金属があるBタイプと、まるっきり金属を使わないAタイプがあります。

学会としては、Aタイプの金属を使わないものは、金属アレルギーの方々の特別な場合以外は推奨していません。もし、見た目の問題等でノンクラスプ入れ歯を希望する場合は、Bタイプの金属の補強がある入れ歯を推奨しています。

まとめ

ご自身の希望を歯医者さんに伝え、よりよい入れ歯を作ってもらってください。もちろん、金属の補強がないといけないというわけではありません。

歯医者では、歯のない部分が1本分だけである等、その方のお口の状況に応じて、上に述べたことも踏まえて入れ歯を作っていくわけです。

今回のように学会が見解を出していることを、一般の方はご存じないと思います。

歯科でも全員が知っている状態ではないので、もし必要であれば《補綴学会 ノンメタルクラスプデンチャー》で検索して、今回の元になったペーパーを読んでもらって、ご自身のお口の状態にあったものを選んでもらってください。

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患者様の感想

本入れ歯になる前の仮の入れ歯の治療は安心してうけられました。

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