ノンクラスプデンチャー
入れ歯のバネ(ハリガネ)が目立つのが嫌だという人は「入れ歯_目立たない」などとネットで検索しているようですね。
スマイルデンチャーのように、バネが無く、見た目がよい入れ歯は「ノンクラスプデンチャー」という種類の入れ歯です。
「クラスプ」というのが一般的な入れ歯に付いている金属製のバネ(ハリガネ)のことなのですが、これが無いことによって、見た目に入れ歯をつけているとは気付かれにくい審美性を持ったタイプの入れ歯が「ノンクラスプデンチャー」です。
「ノンクラスプデンチャー」はノンクラスプのデンチャー(入れ歯)の一般名です。
その一般的なノンクラスプデンチャーの中に、色々な(日本を含め海外)メーカーが出している、様々な製品名のノンクラスプデンチャーがあります。
それは例えば、バルプラスト、スマイルデンチャー、ウェルデンツ等が日本ではよく見られています。
ノンクラスプデンチャーのメリット
ノンクラスプデンチャーの宣伝文句としては、見た目の良さだけではなく、弾性があるタイプもあり、それはフィット感が高いので、付けていて違和感があまりなく、軽くて装着性の良い入れ歯ということですね。
しなやかさがあるので壊れにくく、金属のバネが無いということは、金属アレルギーの心配が無いということでもあります。また、作り方にも特徴があり、材質の繋ぎ目がほとんどないものもあります。
食べたモノのカスが溜まりやすいのは、とにかく繋ぎ目の部分ですから、ノンクラスプデンチャーの場合はカスが溜まる部分が少なく、入れ歯の掃除もしやすいですし、衛生面でも優れているものもあります。
ノンクラスプデンチャーのデメリット
ただ、良いことばかりを並べるのもよろしくないので、きちんとデメリットもご説明すると、ノンクラスプデンチャーは素材自体の寿命が短いため、一般的に3年ほどしか保たない製品が多いとも言われています。
その製品の場合は、その都度作り直す必要がありますので、通常の入れ歯の耐久年数と比べるとかなりスパンが短いですね。
制作費用も作り直しの費用も保険適用外なので予算がかかりますし、その点は最初からしっかり理解された方が良いと思います。
そうした説明をきちんと受けずに製作してしまうと、結果的には満足の行かないものになってしまいますので、注意なさってくださいね。
最後に
今回はまず一般的なお話をしましたが、次回は入れ歯の専門の学会である補綴学会等の「ノンクラスプデンチャー」に対する見解も載せて、もう少し専門的な立場から皆さんに役に立つお話を続けて行きたいと思います。
今回の記事の写真には、2つの入れ歯が載っていますが、上と下の入れ歯は構造が違っています。正面からは、入れ歯のバネであるハリガネ(クラスプ)が見えないので、世間ではどちらもノンクラスプデンチャーというふうに言われています。
次回の記事でもう少し詳しく、それらの違いを含めてお話していきます。