入れ歯専門の科

お医者さん(医科)が「内科」「耳鼻科」「眼科」等と別れているように、歯医者(歯科)も専門別にいくつかの科に分かれています。

歯並びが悪いのを治療する「矯正歯科」というのは、専門の医院もありますので、「矯正歯科」という専門の科があるのは皆さんもご存じだと思います。

また他に知っている方も多い科としては、子供の歯科治療を専門にする歯科を「小児歯科」といいます。少し大きな都市ですと、矯正歯科医院と同じように、「小児歯科」治療を専門とする歯科医院もあります。

 

その他にも、歯周病治療の科を「歯周科」、歯を抜いたり炎症をおさえたりする「口腔外科(こうくうげか)」等があります。それでは、入れ歯治療の専門の科はというと、「補綴科(ほてつか)」といいます。

補綴科(ほてつか)とは

補綴科ってどういうものだろう?という方のために、ちょっとご説明してみましょう。

昔、本が、和紙を糸でとじて作っていた頃、和紙を虫が食べたりしたところを補ったり、糸がほつれた所を綴り(つづり)直したりする事から、転じて、口の中で歯の変わりとなる人工物(かぶせ物、入れ歯)を使って、欠けた機能を補うことを補綴と呼んでいます。

歴史を紐解いて行くと、はるか紀元前から入れ歯が使われていたと考えられると言いますから、人間と入れ歯との関係はとても深くて長いものだと言えそうですね。

日本では木製の入れ歯が奈良時代に見つかっています。歯を失ってしまった時に、しっかり噛んで栄養を摂取するために、口の中に入れて使う道具として古くから使われて来たわけです。

それぞれの専門の科ごとに学会があり、各学会で、認定された歯科医が認定医や専門医となります。この専門医ですが、実は非常に人数が少ないのです。

その数は歯科医10万人のうち、補綴学会で言えば、1,500人ほどの専門医がいる限りです。資格取得には高いハードルがあるということもありますし、取得後も継続して資格更新が必要なライセンスでもあります。

常に進化し続ける入れ歯の技術

保険の入れ歯を作る場合は、全国どこでも、その治療が受けられる必要があるので、作り方、材料が決まっていて、全国どこの歯科医院でも、保険の入れ歯の作製はできます。

もし、保険外の入れ歯で、いろいろな新しい素材のもの等で、作りたい場合は、「補綴」と言うキーワードで 歯科医院を紹介する本や雑誌やインターネットでさがしてみるのも良いかもしれませんもちろん資格がなければ意味がないという意味ではありませんが、常に進化し続ける入れ歯の技術を研鑽して、日々専門知識を習得して行く姿勢がなければ、やはり高度な治療は不可能なのです。

皆様も入れ歯の上手な歯科医院をお探しなのだと思いますし、該当する歯科医院としてはそのご期待に応えられるように日々技術を磨いていなければいけないと考え、診療を行っているわけです。

まとめ

皆様も、歯(口)で、非常に困った状況になったら、歯科も専門があると言うことを思い出していただき、専門の医院で相談してみても良いかもしれません。

皆様が、歯で困る可能性が高い専門の科としては、虫歯、歯の神経の治療は「歯内(しない)」、歯槽のう漏、歯周病は、「歯周」、かぶせ物、入れ歯は、「補綴(ほてつ)」です。

ご自分の状況にあった歯科医院を探す参考になさってください。もしご友人で、お困りの方がいたら、是非、教えてあげて下さい。

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患者様の感想

本入れ歯になる前の仮の入れ歯の治療は安心してうけられました。

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