入れ歯の利点
「あー、私も入れ歯を入れる年になってしまったのか・・」
患者さんの中には、歯を失ってしまったショック以上に、入れ歯を使うことになるショックを感じていらっしゃる方も多いように思います。
特に比較的若い方は、入れ歯に対する不安や恐怖をお持ちの方も少なくありません。
入れ歯というものは、近年目覚ましい進歩を遂げているのですが、多くの方には昔の入れ歯印象が強く残っていて、あまりイメージが良くないのかもしれません。でも入れ歯にはたくさんの利点があるので、それを今回はお伝えしたいと思います。
入れ歯は安全性が高い
まず最初に、入れ歯は安全性の高いものだということが挙げられます。最近ではインプラント治療も増えてきていますが、インプラントは外科治療を必要とする治療法です。
アゴの骨に直接人工の歯根として、金属製のネジを埋め込むわけですから、かなり大がかりな手術が必要です。
それを避けようと、切開手術を行わずにいきなりドリルで穴を開ける手術が最近ありますが、いずれにして持病をお持ちの方にはリスクが伴うので、簡単にはお勧めできるものではありません。
入れ歯の場合はそうした手術はなく、誰でも安全に負担なく治療が行えます。高血圧の方や糖尿病の方でも、心臓や肝臓、腎臓などに疾患をお持ちの方でも問題なく作ることができますし、とても安全性の高いものです。
さらに後のケアも簡単で、インプラントに比べると非常に簡単です。インプラントよりも費用が安価ですし、定期的にケアすれば少しずつ手を加える必要はでてくるかもしれませんが、長く使うこともできます。
入れ歯と咀嚼する力の関係
入れ歯は咀嚼する力が低下するという指摘もありますが、これは訓練次第である程度回復することができます。
山本式咀嚼機能審査表（咬度表）を使えば、食べれなかったものが食べれられるようになる過程もチェックでき、古い入れ歯と新しく作った入れ歯の比較もできます。
また、入れ歯の種類を選べば、食べ物や飲み物の風味まで味わえる入れ歯も作れます。
まとめ
しっかりフィットして、好きなものを充分味わいながら食べられて、大きな口を開けても笑っても傍目に入れ歯を付けていることが分からないのであれば、デメリットを探すほうが難しいのではないでしょうか？
いろいろと入れ歯の利点を挙げてみましたが、忘れてはいけないのは、これらはすべて自分に本当に合う入れ歯を使うことが大前提です。
しっかり作られていない入れ歯、ご本人に合わない入れ歯、食事の時に外したほうがマシだというような入れ歯では、日常生活を楽しむことができません。
自分に合う入れ歯に出会えるよう、いろいろな情報をもとに、ご自身でも少し入れ歯について知識を得た上で、歯科医師に相談してみてください。
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