20代からの入れ歯について
入れ歯は高齢者が使うものと思っていらっしゃる方は多いかもしれませんね。
一般的に若い方ならご自分の歯が健在ですから、歯を永久に失うという感覚があまり分からないのかもしれません。
入れ歯を使って生活するというイメージも湧きにくいでしょうし、ご自分には関係のないものと思っていらっしゃる方も多いかもしれません。
しかし、20代でも入れ歯を使うことになるケースは十分にありますし、そういう意味では誰しも決して他人事ではないのです。
20代の方に総入れ歯を作りました
実際に当院でも、20代の方に総入れ歯を作ったこともあります。
厚生労働省の実際調査を参考にすると、部分入れ歯を初めて使ったという人の年齢は30歳から0.3%ほどいらっしゃるようですね。
確かに20代30代で入れ歯を使われるようになる方は、そこまで大勢いらっしゃるわけではなく、総入れ歯ともなると、ほとんどの方は85歳以上になります。
ただ、20代30代で部分入れ歯になる方は、歯周病などではなく、重度の虫歯を放置していたことが原因としては多いです。
虫歯は早い段階であれば、部分的に削ることで、歯そのものを残すことは可能なのです。
しかし、歯科医院に来院した時に、すでに虫歯が手の施しようがないほど進行していた場合、どうしても歯を残す治療ができなくなってしまうのです。
もっと早くいらしてくれれば・・・と残念に思うことが多々あります。
20代で入れ歯を使われる方は、おそらく部分入れ歯になることが多いでしょう。奥歯が抜歯となった場合はブリッジができないので、入れ歯という選択肢になります。
入れ歯を使わなくなってしまう方がいます
ただ、奥歯が左右の両側とも抜歯となるケースでなければ、歯の残っている反対側の歯で噛めるために、入れ歯は使わなくなってしまう方もいらっしゃるようです。
もし、下の歯がなくなったままで過ごしていると、今度は上の歯が動いて下がってくるような状況になるため、ちゃんと入れ歯は使った方が賢明なのです。
まとめ
歯が1本でもないということは、その歯が持っていた噛むチカラが、残った歯の負担になるということです。
入れ歯を入れずに、残った歯で入れ歯は使います。慣れるまで大変かもしれませんが、無理をしていると、せっかく残った歯を更に痛めてしまうことになりかねません。
入れ歯を使ったことのない方が、入れ歯を使う感覚を想像するのは難しいですし、不安があるのもとてもよく分かります。
でも、ちゃんとした入れ歯は、とても優秀なツールなのです。ご自分の一部を人工的に作るのですから、ぜひ技術を持った歯科医院で、自分にピッタリ合う新しい歯を手に入れてください。
そのためにこのページでも、いろいろと入れ歯を使う上で知っていただきたい基礎知識を紹介していきます。